この切なさは姑息だ!卑怯だ! (モーニング娘。'14『時空を超え 宇宙を超え』の感想) 




4/16に発売になるモーニング娘。'14の両A面シングルより、『時空を超え 宇宙を超え』。

Twitterでも評判の高いらしいこの曲。
私が最初に聞いたときの印象は「卑怯!」。
音楽に詳しくない私にでも、分かりやすく切ないイントロのピアノとヴァイオリン。
それに合わせて、娘。たちがピアノやヴァイオリンを弾く振り付け。
「私はまだね未完成」という歌い出し。

聞き手の胸をこれでもかこれでもかと切なく高めてくるこの仕様。
しゃらくせえ、しゃらくせえと思いつつも、その王道すぎる切なさに胸を打たれてしまう。そんな曲だと思います。

「まだ会えない誰かを過去からずっと待っている人の曲」byつんく氏(
http://ameblo.jp/tsunku-blog/entry-11810962759.html)だそうで、当たり前のように、「ときをこえ そらをこえ」た先の世界を想像し、「次の世」での出会いを夢見る姿には、90年代末の終末観が思い出されます。
セーラームーンのエンディングテーマになっていてもおかしくない感じ。

「私はまだね未完成 遠い過去から君を待つ この世で出会えると信じ君を待つ」

このベタベタな少女漫画感。
つんくさんって、基本的に斜に構えるとか、穿って物事をとらえるとか、そういう歌詞を書かない人だよなあと思う。
この2010年代に、ここまで臭いくらいにストレートで直球な歌詞を堂々と書ける人がいるだろうか。
そういうベタな歌詞の中に、「遠い未来は分かるのに 明日の事が決められない」のような、色んな人に心当たりがあるような、ちょっとドキっとする歌詞を入れてくる。
一つの世界観の中に曲をとどまらせずに、聞き手の日常に世界観にまで、歌の世界を押し広げようとする。そのあたりもつんくさんっぽい。
トキソラに限った話ではないですが、つんくさんの歌詞を見ていると、私は、つんくさんの中に、「こういうどストレートで「まっとうな」希望、恋愛、夢は歌の中だけのものじゃない。それを信じることはただ虚しくて悲しいものではなくて、そこには尊さがある、意味がある」というような確信があるんだろうなあ、と感じます。それはつんく歌詞の尊さであると同時に、厳しさでも残酷さでもあるのだと思う。


この曲はいつもの(?)鞘石2TOPで始まるわけですが、私はこの曲のだーいしが好きです。
指先にまで力を入れて丁寧に、優雅に踊っている感じも、全員が並んだ時に一人だけ小さい感じも(笑)、「愛しくて愛しくて尊さを感じ」ながらも、なかなか出会ったり結ばれたりできないこの曲の、不器用に一歩一歩生きてる感じにとても合ってると思います。

そして、さゆが相変わらず神々しい。この曲の衣装と髪飾りは、一歩間違えたらお遊戯会みたいだなあとちょっと思ってるんですが(すみません;;)、さゆは見事に女神としての着こなしを見せてくれてますね。ふつくしい。

さゆが美しいのはもはやデフォって感じですが、飯窪さんも美しかわいいと思います。特に飯窪さんのクローズアップが好きです。なんていうか、自分なりの解釈を必死に聞き手に伝えようとしている感じが、愛しい。

フクちゃんのクローズアップも美しかわいい。そして、クローズアップでも、ダンスでも、フクちゃんが画面に映った時の安心感がすごい。われわれは常に「さゆの卒業」にビクビクしているわけですが、フクちゃんを見ていると、さゆが卒業しても大丈夫なのかも……という気にさせられます。すごく頼もしいですよね。

個人的には、他のメンバーはパスゼロの方が好きかなあ……。

私の感覚としては、トキソラが『笑顔の君は太陽さ』に、パスゼロが『君の代わりは居やしない』に似てるなあ思う。
メッセージがぐんぐん前に押し出されている曲も好きですが、個人的には、次のシングルには「One・Two・Three」「Help me!」「ブレインストーミング」「わがまま 気のまま 愛のジョーク」みたいな、暴走気味女の子ソング(?)が聞きたい。

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by n1watooooor1 | 2014-04-09 00:39 | ハロプロ
ハロプロ、宇多田さん、大森靖子さんなど、楽曲レビュー・考察、ライブレポなどを書いています。→http://niwanotori.hatenablog.com/へ記事を移行し、このブログは愚痴や日記用に。ご連絡はこちら→ 管理人:にわの、Twitter:ok_take5、tori.niwa.noあっとgmail.com